もしもの地震への備え
最近、地震が頻発しています。地球はその長い歴史の中で、地殻変動によって海ができ、大陸が移動し、現在の世界が形成されました。地殻変動プレートはゆっくりと動いていますが、端の方は摩擦により動きが止まっています。そこに摩擦を超えるストレスがかかると地震が発生し、エネルギーが波となり地殻を伝わって、私たちが体感するような揺れを引き起こします。地震は世界中で起こっていますが、断層の近くではより頻繁に、より激しく起こります。あなたの家と家族は、もしもの時に備えていますか?
地震対策チェックリスト
大地震を経験したことがなく、リスクの低い地域にお住まいでも、地震への備えは必須です。以下のリストを参考に、家族と話し合いの場を持ちましょう。
- 地震対策計画を立てる:地域の防災計画を把握し、避難経路、緊急時の集合場所、親族との連絡先などを決めて、家族で計画を立てましょう。また、ガスや電気、水道の元栓の場所と、漏電やショートした場合の止め方を、対応できる家族全員と共有しましょう。
- 非常用持ち出し袋を用意する:家族(ペットのことも考える)のための非常用持ち出し袋を作り、誰もが取り出しやすい場所に置いておきましょう。玄関に近い場所にあると、外に出なければいけない場合にも有効です。
- 水を備蓄する:大人1人につき、1日2~3Lの飲料水が必要です(食べ物に含まれる水分含む)。十分な量の飲料水があれば、お湯かお水を注ぐだけでご飯が炊ける「アルファ米」や、赤ちゃんのいる家庭では粉ミルクの調乳にも使用できます。飲料水として3L、洗濯、トイレ、歯磨き、食事の後片付けなどに使用する「生活用水」として、3L×家族人数の水を備蓄しておかなければなりません。
- 職場や学校の地震対策を確認する:職場や子どもの保育園・学校での地震対策についてチェックしましょう。地震発生時の避難や手続きの際に役立つだけでなく、災害発生後、家族がより迅速に連絡を取り合えるようにするためでもあります。
- 家具や家電等を固定する:本棚や書類棚を壁に固定する。引き出しやキャビネットの扉に掛け金を取り付け、中身がこぼれないようにします。棚に棚板を設置し、重いものは下の棚に置き、大きなもの、重いもの、壊れやすいものは棚に直接固定し、パソコンや小型家電は机、テーブル、カウンターなどに固定すると良いでしょう。窓やガラス戸に飛散防止フィルムを貼っておくと安心です。大型家電製品は、安全ケーブルやストラップで壁に固定し、大型の電気製品や家具のローラーをロックしておくと安心です。
地震が起きたら?
地震が起きたら、まずは身の安全を確保することが最優先です。まず、倒れないように手と膝をつき、頑丈な家具の下に潜るなどして頭と首を守りましょう。地震がおさまるまで頭や避難している家具につかまり、安全な場所に移動できるように準備しましょう。
自分の居場所を考える
地震対策をしていれば、地震が起きたときの行き先は決まっているはずです。しかし、もし計画通りの場所にいなかった場合は以下のように落ち着いて行動しましょう。
- 混雑した建物の中にいる場合:出入り口に殺到しないようにしましょう。陳列棚や窓、落下物から離れ、頭や首を保護し身を守りましょう。
- 外にいる場合:電線や建物、木、電柱などから離れ、揺れがおさまるまで広い場所で頭と首を守りながら身を低くしていましょう。
- 動いている車の中にいる場合:高架橋や橋、架線などの危険な場所を避け、路肩に車を移動させたら、サイドブレーキを引いて車内にとどまります。揺れが収まったら、舗装の亀裂、電柱や電線の倒壊、橋や陸橋の倒壊などに注意しながら、ゆっくり走行しましょう。車から離れるのが危険な場合は、救助が到着するまでその場にとどまるべきです。
- 海の近くにいる場合: がれきや危険なものに注意しながら、車ではなく徒歩で海から離れましょう。激しい地震が発生した場合は、津波に備えて近隣の海抜の高い場所、または内陸に向かって避難するようにしてください。
- 高層ビルの中にいる場合:窓や内壁、重いものやガラスの近くは避けましょう。管理者から指示があればそれに従い避難します。停電に備え、エレベーター等の利用は控え、万が一閉じ込められても、冷静に近くにある金属などの硬い構造物や物を叩いて救助者に伝えます。