グリホサートは農業以外にも
グリホサート系除草剤は160ヵ国以上で利用されていますが、農業ではグリホサートを利用することで耕起せずに保全農業によるCO2排出を抑制するだけでなく、土壌の生物多様性に貢献する可能性があると認められています。
それだけでなく、鉄道運行の安全性の確保にも利用されていて、コスト的にも重要なメンテナンスに役立つなど社会的にも貢献をしています。
グリホサート 成分系除草剤の使用量は、農業用途が75%と大半を占めていますが、同じ除草剤は、住宅地の家庭菜園(15%)、工業用地の管理(6%)、そしてもちろん林業(4%)での植生制御にも重要な役割を果たしています。
グリホサートは森林の植生管理にも
カナダではグリホサート 農薬の他にも5つの除草有効成分が登録されていて、グリホサート 除草剤が一番多く使われています。
カナダでは森林面積の96%以上にグリホサート 成分系除草剤が使用されています。
利用されている理由は土壌、植生、水に残留しない、動物に蓄積しない、地下水に溶出する可能性が非常に低い、人間や野生動物に対する生来の毒性が低い、という理由で、
グリホサート 成分ベースの除草剤は、若い針葉樹に隣接する望ましくない広葉樹からの競争を制御するのに特に効果的です。
転載元:
https://forestinfo.ca/faqs/which-herbicides-are-used-in-forest-vegetation-management/
グリホサートは外来生物対策にも
外来雑草の処理に使われてもいます。その土地の自然を守るという点ではとても重要な役割を担っています。
オーストラリアでは何千人ものランドケアやブッシュケアのボランティアが自然保護活動でグリホサート系除草剤に頼っているそうです。
オーストラリアは、その国立公園と固有の動植物で世界的に知られています。絵に描いたような美しい環境は、地元の人々だけでなく、海外からの旅行者にも楽しまれています。こうした環境の原始的な状態が、ブラックベリーブッシュのような外来種によって危機にさらされています。ブラックベリーのような外来種は、制御されないと急速に広がり、原生植物を破壊してしまいます。
この報告書では、グリホサート 安全性と有効性を評価する際に科学が無視されていること、またグリホサートの今後の使用について政治的な動機で決定された場合、自然環境に害を与える可能性があることを強調しています。「グリホサート とはオーストラリアの環境雑草を除くのに使われる主な化学物質であり、使用禁止は自然保護に深刻な影響を与えるだろう」と述べています。
自然の生態系を損なう
侵略的な雑草を駆除するためには、グリホサートなどのツールが欠かせません。特殊な農薬製品の使用と、パークレンジャー、散布業者、その他の環境土地管理者の仕事なしには、多くの生態系が侵略的雑草の大きな脅威に屈してしまうだろう
転載元:
https://www.croplife.org.au/media/industry-news/glyphosate-is-crucial-for-more-than-farming/
グリホサートの安全評価について
オーストラリアでは、農薬製品が販売・製造される前に、オーストラリア農獣医薬局(APVMA)による厳格な科学的評価が行われていて、2016年、APVMAはグリホサート 安全を調査し、承認された用途を再検討する根拠はないと判断しています。
ドイツ、ニュージーランド、カナダ、米国、日本、欧州連合など、世界中の独立した科学的根拠に基づく規制機関が、グリホサート 除草剤を総合的に評価し、安全に使用できるとしています。