真夏の農作業における熱中症対策
真夏の炎天下での農作業は、熱中症の危険を伴うハードなものです。実際、農作業中に熱中症で倒れ、救急車で運ばれることは珍しくありません。真夏の農作業には、熱中症対策が欠かせないでしょう。
熱中症対策としてまずできることは、その日の天気予報をチェックすることです。28℃を超える場合、屋外での作業は極力控えた方がいいでしょう。時間ごとに気温の推移がわかるお天気アプリなどを確認します。そして、気温が最も上がる日中は作業をせず、朝と夕方だけ作業するというのがおすすめです。
熱中症対策には、服装も重要になってきます。作業中に汗をかいても蒸れない、メッシュなど通気性のある作業着を着用しましょう。また、かいた汗をすぐに吸い取って乾かす、吸水速乾性も必要です。UVカットや接触冷感の機能があると、なおいいでしょう。屋外では、大きなつばの帽子も欠かせません。
小まめな休憩と水分補給も忘れないようにしましょう。30~40分に一回は休憩を入れ、水分補給します。さらにアイシングも熱中症対策に効果的です。保冷剤をタオルに包み、首や頬を冷やしましょう。
真夏は草むしりより除草剤
真夏は日差しがよく届き、多くの植物が成長する時期です。しかしそれは、育てている植物だけでなく、雑草も繁殖する時期ということになります。
農作業にしてもガーデニングにしても、厄介な雑草の繁殖。草むしりをしなければ、大切に育てている植物に悪影響を及ぼす可能性が高いでしょう。
手軽にできる雑草対策は、こまめに草むしりをすることです。しかし、炎天下で草むしりをするとなると、相当な重労働と言えます。もし草むしりをする際は、必ず根も抜くことを忘れないようにしましょう。根が地中に残っていると、すぐにまた芽を出す可能性があります。
一番簡単で効果的な除草方法は、除草剤を使うことです。特に、広範囲の雑草を一斉に除草したいときに有効でしょう。雑草の根まで枯らすことのできる除草剤がおすすめです。長く伸びすぎてしまった雑草は、鎌などで短めに刈ってから除草剤を使います。
夏に雑草を生やさないように、あらかじめ防草に取り組んでおくといいでしょう。雑草が生えてこない春先までに、土壌処理型除草剤を撒いておきます。顆粒のため、時間をかけて雑草が育ちにくい土作りをすることができるのです。
おすすめのグリホサート系除草剤と使い方・効用
除草剤は、グリホサート系除草剤がおすすめです。原液を希釈して使うタイプから、手軽にそのまま使えるシャワータイプまであります。希釈して使うタイプは、水に規定量を入れ、薄めて使いましょう。シャワータイプはそのまま植物にかけるだけです。他の除草剤に比べて散布後の雨に強く、雨が降っても効果は持続します。
グリホサート系除草剤は「成長阻害剤」です。広範囲に散布して除草もできるし、特定の植物にのみ塗って枯らすことも可能です。特定の植物のみ枯らしたいときは、原液を直接葉に塗ったり、スプレーで吹きかけましょう。葉っぱに塗ることで全体に浸透し、根まで枯らします。散布後、一週間ほどで黄色くなり、2週間から1ヶ月で枯れるでしょう。
グリホサート系除草剤は非選択性除草剤で、かかった全ての植物を枯らします。しかし、人や家畜など動物に対する毒性は極めて低いです。植物が持つ酵素を働かなくすることで、植物を枯らします。植物の代謝経路の中の1つをグリホサートが止めるという作用機構です。この経路は植物にしかないため、動物には影響がありません。
グリホサート系除草剤の成分は?
グリホサートの成分は、主にグリホサートイソプロピルアミン塩、グリホサートカリウム塩になります。アミノ酸である、グリシンとリン酸の誘導体です。グリホサートは、植物の5-エノールピルビルシキミ酸-3-リン酸の合成を阻害します。そのことにより、アミノ酸を含むタンパク質や代謝産物の合成をできないようにするのです。結果、植物を枯らします。
グリホサートの大きな特徴は、葉だけでなく根まで枯らすことができることです。そのため、根を残したい農業には向いていません。グリホサートは一年生雑草、多年生雑草、イネ科など、ほぼ全ての草種に有効です。
グリホサート系除草剤で楽々除草しよう
真夏の草むしりは、熱中症の危険もある上に重労働です。時間と体力を使いへとへとになる前に、グリホサート系除草剤で簡単に除草しましょう。さらに、秋から春の間に除草剤を撒いておけば、翌年の夏にはもう雑草は生えてこないかもしれません。グリホサート系除草剤を使い、雑草が育ちにくい土づくりをしておきましょう。