カリフォルニア・ワイン協会によるワインとグリホサートについての説明記事

目次

米国カリフォルニア州のワイン生産者は、世界で最も厳しい類の環境基準を遵守しており、持続可能な生産において世界でトップクラスの実践を行っています。
その過程には、雑草や害虫への対策として、まずはより自然な介入作業を行うことを含みます。(*そのうえで殺虫・除草剤も使っているとの意)

ワイン生産においても除草剤として使用されるグリホサート
ワイン生産においても除草剤として使用されるグリホサート

グリホサートとは何ですか?

グリホサートは、雑草を制御するために農家、造園家や住宅庭師によって世界的に使用されている除草剤です。グリホサートは、米国環境保護庁(EPA)とカリフォルニア州農薬規制局によってブドウ園での使用が許可されています。ブドウやブドウにスプレーするのではなく、ブドウ園の雑草を直接狙って使います。

グリホサートはワインに含まれますか?

グリホサートをブドウ園の雑草に使用することによって、ワイン内に含まれる可能性のあるグリホサートの残留値は、米国EPAとカリフォルニア州環境衛生ハザード評価局によって確立された安全水準の基準値をはるかに下回っています。

ワインーグリホサート安全基準
ワインーグリホサート安全基準

専門家によると

  • (ワイン以外の他の様々な)150以上の食品/飲料のために確立された、安全なレベル
    多くの食品や飲料は、ごく微量のグリホサートを含んでよいとなっています。EPAは、150以上の食品や飲料のグリホサートのための安全なレベルを確立しています.
  • ワインには、有意なリスクレベルはありません
    カリフォルニア州環境衛生ハザード評価局(OEHHA)は、2018年に1日あたり1,100マイクログラムのグリホサートの摂取に対して、有意なリスクレベルは無い(NSRL)と確立する規制を採択しました。ワインにこれに届く量のグリホサートが含まれていることすら実際ありえません。
  • ワインに含まれる可能性のあるグリホサートの量は、NSRL(有意なリスクが無いレベル)をはるかに下回る、ごく微量値です。この最大NSRL値(*有意なリスクがない最大値)である1日あたり1,100 マイクログラムのグリホサートの量をワインで摂取するためにも、約5300グラム(約5.3リットル以上のワイン)を飲まなければなりません。一日数杯のワインでは、重大なリスクがないと考えられている水準値に達することも無いのです。

ワイン生産者を含む農家は、厳しい安全基準を満たす材料を使用しています。米国および他の国での使用が承認された除草剤は、安全を確保するためにEPAおよび国際政府機関によって徹底的に見直され、研究されています。EPAの最近の再評価は、「グリホサートが現在のラベルに従って使用されている場合、人間の健康に懸念するリスクはない」ことを発見しました。

(参考:グリホサート日本における毒性の低さの確認試験と研究(日本語))

これらの米国および国際政府機関は、グリホサートを安全に使用することが判明しました。

米国環境保護庁(EPA)

EPAは『グリホサートが癌を引き起こす』ことを主張する製品ラベルをもはや承認しません – 連邦殺虫剤、殺菌剤、および殺鼠剤法(FIFRA)の標識要件を満たしていない虚偽の主張だからです。」

 

カナダ保健省の害虫管理規制庁

「現在、カナダ保健省を含む農薬規制当局に、グリホサートがヒトにとって懸念する発がん性リスクであると考えている機関はありません。」

 

欧州化学庁(ECHA)

「RAC(リスク評価委員会)は、得られるかぎりの科学的証拠を総合した結果、グリホサートを発がん性物質、変異原、または生殖のための有毒物質としては位置付けられないと結論づけた。」

 

欧州食品安全機関 (EFSA)

グリホサートは現在、2022年12月15日までEUで承認されています。」

 

ドイツ環境・人間安全保障研究所(BfR)

「…識者による委員会は、(存在する)データはグリホサートが『人体に対して発がん性の可能性がある物質』であるというIARC(*国際がん研究機関)の結論を裏付けるものでないと結論付け、これまでの規制評価から一貫する形であらためて、グリホサートが人体に発がん性リスクをもたらすような可能性は低いと結論づけた。」

 

ニュージーランド環境保護局

ニュージーランドのEPA(環境保護局)報告書「グリホサートと発がん性に関する証拠の見直し」には、「グリホサートがヒトに発がん性や遺伝毒性(DNAの遺伝物質に損傷を与える)ということはなさそうであり、HSNO法(*有害性物質・新生物法)に基づく変異原または発がん性物質として分類されるべきではない」と結論づけた。

 

米国環境保護庁ーグリホサート承認
米国環境保護庁ーグリホサート承認

ニュースで

  • 2020年1月31日- 化学・工学ニュース

グリホサートは発がん性ではない、と米国EPA(環境保護局)は言う

「(EPA)機関は、一般的な除草剤の適切な使用に関連する人間の健康上のリスクを発見していません。」

  • 2019年3月7日- ザ・カンバセーション

リサーチチェック:ビールとワインのグリホサートについて心配する必要がありますか?

「それでは、どれだけ心配する必要がありますか?ヒント:全くありません。検出された量は、害を引き起こす可能性のあるレベルを大きく下回っていました。」

  • 2019年2月28日- フォーブス

ビールとワインの除飲剤にパニックになる必要はありません

「..グリホサートの残留が食品に存在するという事実は、正確に論争されていません。シリアルやアイスクリームにだって含まれているのです」

  • 2018年2月27日- APニュース

米国の裁判官は、カリフォルニア州の除草剤に対する警告ラベルを却下

「米国の裁判官は、カリフォルニア州が人気の除草剤ラウンドアップに『癌を引き起こすことが知られている』というラベル表示を要求することを却下しました。」

  • 2017年6月14日- ロイター

グリホサートに関する証拠について正しい情報を知らされなかったガン関連機関

「世界保健機関(WHO)のがん機関は、一般的な除草剤に『おそらく発がん性がある』と言っています。そう結論づけた評価を主導した科学者は、グリホサートはがんとの関連性が無いと示した最新のデータを知っていたのに、それに言及しなかったし、機関(WHO)はその最新のデータを考慮に入れなかったのです。」

(参考:グリホサート系除草剤の論争に関する情報(日本語))

By California Wine Institute, https://wineinstitute.org/our-industry/glyphosate/ (Retrieved and translated on October 20, 2020)

 


今回は、農薬やオーガニックに対する意識も高い、アメリカのカリフォルニア州のワイン協会のウェブサイトでグリホサートについて紹介している記事を翻訳・転載しました。
文中の青字*は翻訳編集コメントです。

ニュース記事の紹介にも出ているとおり、カリフォルニア州では科学的な根拠に基づかないグリホサートに関連する要求が起きており、農家や生産者は風評被害にあってしまう様子です。農家や生産者にとって、除草剤を含む農薬の使用は多くの場合不可欠なものであり、誤った理解がひろまらないことを切に願います。[編集コメント] 

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